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利回りとは

  • 執筆者の写真: kei miyauchi
    kei miyauchi
  • 2018年12月6日
  • 読了時間: 4分

ネットで「投資紹介動画が波紋」というニュースを見かけました。

何でも、有名ユーチューバーが水耕栽培事業への投資を勧奨しているとか何とか。

84%の利回りだと謳っている動画だそうです。

ちと、この記事をおかずに利回りについてのお話を。

※この記事の主目的は「利回り」という考え方の解説であって、おかずである投資自体の有効性や実効性を検証したり、推奨もしなければ、否定するわけでも何でもありません。

ご了解下さい。

一般的に利回りと言った場合には「表面利回り」を指すことが多いです。

計算式としては

売上高(一般的に1年分であることが多い)÷投資額

で算出します。

記事において、利回り42%という説明に対し「2年半でペイできちゃう」と発言していることから、おそらく年間の表面利回りと考えていいでしょう。

※42%×2.5=105%なので2年半でペイできるという話です。

昔、郵便貯金の利回りが10%だった時代があったそうですが、その際に「10年で倍になる」と言われていたのも同様です。

ただ、決定的に違うのは貯金は経費が掛からないのですが、他の事業は経費がかかるのです。

よって、重要なのは表面利回りではなく実質利回りになります。

表面利回りというのは「ざっくりと有効な投資か否か」を判断する材料でしかないので、最終的に実行するかどうか判断するまでに実質利回りを見ておく必要があります。

ちなみに記事において、「不動産投資なんかより全然いい」とディスられている不動産投資の最近の相場は5%~10%です。

当然、利回りが高くなるほどリスクが高い不動産のことが多いです(古いとか、人口が少ない地域とか)

ただし、不動産投資は費用として支出する金額が管理費程度しかなく、割合としては売上の10%程度つまり投資額に対する比率でみると0.5~1%程度です。

修繕費の積み立てを考えても実質利回り(※税引前とお考え下さい)は4%~8%くらいかと思います。

表面利回りと実質利回りの差が小さいのです。

さて、ではこの水耕栽培の実質利回りがどうなっているのかを記事の内容を元に推定

※あくまで記事の内容から想像力をフル回転させて推定しているだけで、何の根拠も無いことを先にお断りしておきます。

① 42%の利回りが補助金で84%

「10月に農水省が発表した補助金」と記事にあります。

いくつかあるのですが、その中で「これか?」と思ったものが、「フードバリューチェーントータル実証実験の公募」というもの。

仮にこの補助金のことを指しているのだとすると、補助の対象となるものは事業に係る直接経費分のみで建物の建設費とかは含まない。

つまり直接原価と販売費に相当する部分が42%ではないかと推測できる。

なお、この補助金は収益性によって返金になる場合があるので、翌年に全額返金になる可能性があり、84%というのは1年目の最大風速を指している可能性がある

※ あくまでこの補助金を指しているという前提での話だが、利回り84%というよりも、「補助金によりリスクヘッジされています」という表現の方が真実味が増したのではなかろうか?

ちなみにこの補助金の総額は約3億8千万円。

記事において、初期投資が3億円と言っており、42%が補填されるとすると、3拠点分しか補助金の対象にならない。

早く手を挙げた人の方が高利回り(というか低リスク)の可能性はある。

② あれ?実質利回りって・・・

仮に直接経費が42%だとすると、表面利回りが42%であっても、42-42=0%なので実質利回りはゼロになる。

設備の減価償却があるので、損益計算上は赤字になってしまう。

仮に記事にある「葉物野菜が10.2%、機能性野菜が42%」というのが、「設備における最適な組み合わせであり、その場合の売上割合」を指しているのだとすると実質利回りは10.2%から減価償却や補助金対象外の経費を引いた残りということになる。

そうすると不動産投資と実質利回りがそんなに変わらないのでは無かろうか?

というわけで、表面利回りと実質利回りのお話でした。

もう一度お断りしておきますが、水耕栽培の話が嘘か本当かということについては言及しません。

なんせ、記事においても「利回り」としか紹介されておらず、「表面利回り」なのか「実質利回り」なのかすら言及していませんので。

「じゃあ、完璧ですね」

なお、記事を見る限りユーチューバーはインタビュアーであって、話を聞く側なだけの体を取っているようなので、事業者側と話が噛み合ってない可能性もある。

記事元の取材による「月2%、年間24%の利回りを予定」という説明からすると事業者側は月当たりの表面利回りのつもりで説明していた可能性もある。

だとすると、表面利回りが年間504%とかになるのだが。

何事もちゃんと確認しないとね。

 
 
 

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