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ありがとうとしか言えなくて

  • 2022年6月9日
  • 読了時間: 4分

以前セミナーの開催にご協力いただいた千代田区社会福祉協議会の職員であり、中学・高校の同級生でもある佐藤さんのお通夜に行ってきました。


友人から闘病中というお話は聞いていたのですが、早すぎる死に虚しさを感じます。


同級生ではあるのですが、同じクラスになったのは6年間の間で一回かな?

野球部だった故人。

一方で私は高校時代は帰宅部だったので、特段接点は無かったのですが・・・。


誰とも隔てなく接する彼は良く「JB!JB!」と私を呼んで、ふざけてました。

※JBは当時入り浸っていた茗荷谷駅近くのゲーセン「Jack $ Betty」の略


私が所属先を退職し、手探りで独立後の生計を模索している最中、友人の伝手で「社会福祉協議会勤務らしい」という話を聞き、仕事のことを相談させてもらうことが何度かありました。

※当時は社会福法人の役員をやっていたのですが、右も左もわからなかったので業界歴の長い彼の話は貴重だった。


丁度その前後に27年税制改正があり、「東京に持ち家のある人の相続は高確率で申告が必要になる」「申告や納税の対象者が3倍(東京に限ってはの話)になる」という話をしたところ、「相続が原因で起きるトラブルの相談をよく受ける。親族内の問題に外部の人間である社協は関与できないので、生前に遺言等の対策をして親族内で解決してもらいたいと考えている」という社協側の事情と親和性が高いという話になり、セミナー開催に至りました。


「きっかけが税金対策であっても、相続について知ってもらうことにつながるのであればそれでいい」


セミナーの打ち合わせの際に彼が言っていました。


先入観無く、他者の意見に耳を傾け、良いものは良い、悪いものは悪い、必要なものか不要なものかの判断をするというのは当たり前のようで、実はすごく難しいことだと思うのですが、悠一君はそれが出来る人でした。


他の地域の社協であったり、高齢者関連施設には同様のセミナーをやらないかと話を持ち掛けることもあるのですが、基本的には断られます。

大体が、「営利目的のセミナーは・・・(無料だっつの)」「地域の税理士会が・・・(口出す権利ねえっつの)」「通常業務で忙しい(それはそうでしょうね)」といった理由で検討すらしないことがほとんど。


同級生だからという事情はあると思いますが、セミナー資料のドラフト版を作成して彼に渡してから、実際に開催に至るまで半年以上かかっていたので、企画としてまとめて上司の承諾を取るという地道な作業をしてくれていた結果だと思います。


「社協、人余ってないから。俺一人しか手伝えないけど勘弁して」


といいながら、開催当日の進行や会場準備等全て手配してました。

開催告知のチラシ作成であったり、参加者募集も彼がしてくれていたのですが、しれっと30~40人ぐらい集めてしまうんです。

簡単そうにやるのだけれど、一人で全部こなすというのは至難の業じゃない。

※不動産会社主催のセミナーだと10人もいかないなんてこともザラにあります。


結局、セミナーから何か具体的な依頼につながったということは無かったのですが、独立から間もない時期に、まとまった人数を相手に講師をやってというのは、税理士としての自信につながりましたし、だからこそ今があると思っています。


社協の職員というのは彼にとって天職だったと思いますし、彼が千代田区にもたらしたものは大きかったと思います。

また、もっと多くのものをもたらしたであろう彼の早すぎる死は、ただただ残念です。


訃報が信じられない気持ちでいっぱいでしたし、お通夜に行ってもまだ信じられません。

生前にお見舞いに行くことも出来たのかもしれないですが、どんな言葉を掛けて良いのかわからないし、どんな顔していいのかもわからない。

彼のことだからどんな顔してもきっと気丈に振舞ったのだろうと思いますが、だとすれば最後まで彼に気を使わせてしまう。

それはそれで申し訳無いと思うと、何も出来ないなと痛感するばかりです。


言葉を探しても、「ありがとう」としか言えないです。

ご冥福をお祈りいたします。


まだ先になるけど、いつか直接お礼を言いに行くよ。


 
 
 

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